全日本剣道連盟

剣道基本技稽古法

構え

目付け

間合い

打突

足さばき

掛け声

残心

 

 

 

 

 

一本打ちの技

「正面」「小手」「胴(右胴)」「突き」

連続技

「小手」⇒「面」

払い技

「払い面(表)」

引き技

「引き胴(右胴)」

引き技

「面抜き胴(右胴)」

すり上げ技

「小手すり上げ面(裏)」

出ばな技

「出ばな小手」

返し技

「面返し胴(右胴)」

打ち落とし技

「胴(右胴)打ち落とし面」

 

 

 

 

 

剣道の理念

剣道の理念

剣道は剣の理法の修錬による
人間形成の道である

剣道修錬の心構え

剣道を正しく真剣に学び
心身を錬磨して旺盛なる気力を養い
剣道の特性を通じて礼節をとうとび
信義を重んじ誠を尽して
常に自己の修養に努め
以って国家社会を愛して
広く人類の平和繁栄に
寄与せんとするものである

 

昭和50年3月20日制定 全日本剣道連盟

 

強くなる練習法

応用素振り

股割り素振り

  • 股割り素振りは足さばきは使いません。
    足を左右に開き、腰をどっしりと落として行います。
    中腰の状態から肩を使って大きく竹刀を振り上げます。
    しっかりとわきを締め、ヒジを伸ばして振りおろします。
    筋力トレーニングとしての下半身の強化と打突の時の手首の使い方、
    正中線を意識させる、丹田に力を貯めるなどの効果があります。

踏み込み素振り

  • 片足づつ交互に踏み込んで行う素振り。
    下半身の筋力アップや体幹を鍛える効果がある。

切り返しの練習

切り返しは面打ち、体当たり、左右面などの基本を組み合わせた総合稽古です。

まず、一足一刀の間合いから、

      • 相手の面を打ちます。
        打った勢いで体当たりをし、
        前進しながら左右面を4本、
        後退しながら5本打ちます。

これを二度繰り返し、最後にもう一度面を打って終わります。

すり足の基本

      • 上下にブレない。頭の高さが常に一定であるよう平行移動する
        おへそを前に。
        右足は構えたまんま。
        体重は左足に乗せる。
        上から吊るされているように立つ。
        母指球に体重を乗せる。
        移動するときは進行方向から遠い足で押し出す。

打ち込み稽古

      • 打突の基本技術を習得するための稽古で、あらかじめ相手に打たせる部位を分かりやすく示しておく稽古。
        面なら面を何度も繰り返すことで、自分の打つ姿勢であったり癖などを正すことが出来ます。
        この時、隙きがあれば相手は小手や胴、面などで反撃してきますのでより実戦向きの稽古と言えるでしょう。

追い込み稽古

      • 追い込み稽古とは、剣道においてとてもつらい練習メニューの1つである。
        道場の長い距離を端から端まで、面の連続打ちや小手面の連続打ちで相手を追い詰める練習や
        中段の構えのまま後退する相手を追い詰め、最後に面あるいは小手面を一本しっかりと打つ稽古です。
      • 途中の技の成果よりも相手を追うことが重要で、最も重視する点は体を前に出すことです。

掛かり稽古

      • 「かかり稽古」とは?
        打突の基本的な技術を習得する稽古で、実戦的な攻撃力を引き出す稽古。
        掛かり手(相手)の十分な打突は打たせるが、
        気勢・体勢が不十分な打突は打たせないようにする実戦的な稽古。
        技術と心肺機能の向上を図り、気力や体力を練りあげる稽古である。

地稽古

    • 剣道の地稽古とは一種の試合稽古のようなものです。ただし、試合と大きく違う点は、勝敗がないことです。
      従って、試合をさばく審判もいません。
      お互いにこれまでの稽古で培ってきた技を出しあい、お互いの技術を磨き合うのです。
    • 地稽古には大きくわけて2種類あります。
      1つは、お互いに対等な立場にある者同士の地稽古で、
      もう1つは師弟関係にある、指導者と学ぶ者の関係にある者同士の地稽古です。

打突の練習

面打ちの基本

  • 打ち込みは、面の打突部位を狙うのではなく、相手の鼻から目のあたりを狙うイメージでおこなう。
    遠い間合いから、相手の竹刀に触れながら中心をとる打ちにいくタイミングは、相手の竹刀が自分の中心からはずれた瞬間右足を前へスライドさせる右足を前にスライドさせながら、一足一刀の間合いに入る脇を締めて腕は自然に伸ばし腰を入れて打つ。
    相手の剣先が自分の中心からはずれたら、即座に小さく振りかぶって面を打ちにまっすぐに進む。
    前へ踏み込んだ足が床に着く音と、竹刀が相手の面に当たる音が同時になるのが良い。
    竹刀が面に当たった瞬間に背すじを伸ばす。
    自分のへそを相手のへそにぶつけるつもりで前へ出る。
    まっすぐに通り抜け、残心をとる。

胴打ちの基本

相手に面を打つと思わせ、手首を返して胴を打つ。

  • 面打ちと同様に振りかぶり、相手がその動きを見て、面打ちを防ごうと手元を上げた隙を狙い、胴を打つ。
    踏み込みながら手首を返し、竹刀を斜め45度に振り下ろして打突する。
    一足一刀の間合いで構える
    面打ちと同じ振りかぶりをして、相手に面を打ちにいくと思わせる
    相手が面を守るために手元を上げたタイミングで、手首を返して胴を打っていく
    ※相手が面打ちを用心して、面を守ろうと手元を上げた瞬間に胴を打つ
    物打で刃筋正しく、右胴を打つ
    ※胴を打った瞬間に右手の甲が斜め上を向くようにすると、弦が斜め上を向いて、正しい刃筋の胴打ちになる
    打った後は、そのまま相手の横を抜けていく
    素早く相手に向きなおり、残心をとる

小手打ちの基本

  • 一足一刀の間合いで構える
    小手の振りかぶりは、面よりも小さく
    ※左こぶしの下から、相手の小手が見える位置まで振りかぶる。
    真上に振りかぶり、真下へ振り下ろす。相手の竹刀に沿わせるように。
    ※真っ直ぐに相手の目を見ながら打つ。打った後は、相手の横を抜ける。または、右こぶしを相手の右こぶしにぶつけるつもりで相手に当たる振りかぶりは、面よりも小さく真上、そして真下に振り下ろして打つ。
    竹刀を真上から真下に振り下ろす。その間相手から目を離さないように。

突きの基本

  • 一足一刀の間合いで構える
    相手の中心をとる
    相手の剣先が開いたり、下がった時が狙い目。
    両手をやや内側に絞りながら、まっすぐに突く
    突いた後、即座に手元を引くことが重要
    中段の構えをとり、残心をしめす

残心とは

  • 残心とは、技を決めた後も心身ともに油断をしないこと。
    一つの技を行う前・行っている最中・終えた後も引き続き一貫して維持される精神状態を体現したものである。攻めわざの直後も敵に備えて保つ(=残)心の構え。
    技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。

 

 

素振り

 

素振りは剣道において最も基本で重要となる練習です。
毎日欠かさず続けましょう。

上下素振り

  • ・上段の構えからまっすぐ竹刀を振り上げ、肩甲骨を意識し竹刀を頭上まで持っていく。
    ・振りかぶった時、剣先が下がらないようにする。
    ・振り下ろすまでは肩や腕に力が入らないようにする。
    ・一歩前に出ながらまっすぐ膝の高さまで竹刀を振り下ろす。
    ・打つ瞬間にだけ力を入れる。
    ・素早く左足を引き付ける。

正面素振り

  • ・中段の構えから右足を踏み出しながら竹刀を振り上げる。
    ・左足を引き付けながら面の位置より少し下(耳辺り)まで振り下ろす。
    ・手首のスナップを利かせながら打ち切る。

左右素振り

  • ・中段の構えから身体を右にさばきつつ竹刀を振り上げ、左足を引き付けながら振りおろす。
    ・打った同じ軌道で竹刀を戻す。
    ・左足を身体を左にさばきつつ竹刀を振り上げ、右足を引き付けながら振り下ろす。
    ・打った同じ軌道で竹刀を戻す。
    ・これを交互に行います。

早素振り

  • ・正面素振りに似ていますが、手足の動きが一挙動になります。
    ・振りかぶった時に後ろに下がり、振り下ろしの時に前に進みます。

跳躍素振り

  • ・中段の構えから竹刀を振りかぶる左足を蹴り出して跳躍しつつ竹刀を振り下ろす
    ・右足が床につくと同時に左足を引き付けて打ち切る右足を蹴り出して後方に跳躍しつながら振りかぶる
    ・左足を蹴り出して跳躍しつつ竹刀を振り下ろす

 

足さばき

基本の足の構え方

・両足に等しく体重をかけ重心は身体の中心に置く
・両足の間隔はこぶし1つ分
・右足のかかとと左足のつま先が同じラインにくるように
・右足をやや前に出しかかとを薄紙一枚分上げる
・左足かかとは軽く上げておく
・この時左足が外を向かないように

 

 

 

足さばきは基本全てすり足で行います。

送り足

  • 右足を一歩踏み出したら左足を同じだけ素早く引き寄せて常に基本の足構えを維持します。
    左足が右足より前に出てはいけません。
    後ろに進むときはこの逆で、左足を下げて、右足を引きつけます。
    かかとは常に程よく浮かせる。
    送り足は全てすり足で行い、つま先を滑らせるように運びます。

開き足

  • 相手が打ってきたときに、かわして打つ場合や応じ技などに使います。
    送り足の時と同じで、必ずすり足です。
    右に出た時は、右足が前になり、左足を右足の後ろにつけます。
    左に出た時は、左足が前になり、右足を左足の後ろに引き付けます。
    送り足の時はいつも右足が前ですが、開き足の時は左右が入れ替わります。
    さばいた後は常に相手に正対し、すぐ基本の足構えに戻ります。

歩み足

  • 相手との間合いを詰める時に使います。
    すり足で普段歩くのと同じように右足、左足を交互に前に出します。
    かかとは少し上げてつま先で歩く
    構えてから3歩進む動きがこの歩み足です。

継ぎ足

  • やや間合いが開いている時、遠くまで届くように足を継いで間合いを詰めます。
    基本の足構えから左足を右足のつま先近くまで引き付けます。
    左足が右足のかかとのラインを超えてはいけません。

踏み込み足

  • 打突の時に使う足で、打ちと足が同時になるようにします。
    基本の足構えから左足で床を蹴り、右膝を前に出す気持ちで右足を踏み出す
    この時足裏全体で踏み込むようにします。
    その後素早く左足を引き付けます。

 

竹刀の握り方

竹刀の握り方

・左手は柄頭いっぱいを小指と薬指でしっかり握る
・右手は人差し指が鍔に触れる程度のところで柔らかく握る
・両手とも薬指と小指でしっかり握り、他の指は軽く添えます。
・力の入れ加減は、左手7割、右手3割を意識。
・柄皮の縫い目に両手の親指と人差し指の根元を合わせます。
・親指と人差し指の付け根の股部分が真上に来るように持つ
・右手の人差し指が鍔に少し触れるくらい
・左手の小指が柄頭に半分くらい掛かる位置
・小指・薬指・中指の順に力を入れる
・ 親指・人差し指は軽く添えるくらい

正しい構え方

構えは基本中の基本、正しく構える事が大事です。

・肩の力を抜き、下腹部(丹田)を意識しながら腹式呼吸をする。
・背筋をぴんと伸ばし前かがみにならないように。
・無理なくゆったりと自然体で構えることが重要です。
・目線は相手全体を見るようにする。
・両足に等しく体重をかけ、重心は身体の中心に置く。
・左こぶしはへその高さに置き、中心から外さない。
・脇は胴から離す。
・半身にならないよう左腰を入れる。
・つま先を相手に向ける。
・剣先は延長線上が相手の目線の高さになるように構えます。

剣道の良いところ!剣道で学べるものはたくさん!

●礼儀作法がしっかりする。

剣道において何より大切なのは「礼儀」です。
ちゃんとした指導を受けた方は、
人に接する時に挨拶や会釈が自然に行えるようになります。

 

●大きな声で、はっきりしゃべれるようになる。

また、「最近の子どもは大きな声を出すことがないから声が小さい」
といわれますが、剣道では腹から声を出す訓練をします。
腹から声をはっきりと出して話をすると、
自信があるように見え、面接などでも印象が良いようです。
特に、警察官や自衛官になられる方には絶対有利です。

●忍耐力がつく。

重い防具を身に付け、声を出しながら動くのは、
想像以上につらくて、厳しいものがあります。

でもそんなつらい練習をくぐりぬければ、
多少のことでは揺るがない忍耐力が身に付きます。

 

●他にも剣道ならではの魅力があります。

現在生涯スポーツが注目されていますが、剣道ではは70歳のおばあちゃんが、
小学生の男の子と一緒に剣道をやっている姿を目にしたりします。

剣道教室では老若男女問わず、全員一緒に剣道をやっているところが多くあります。

対人競技でこの状況は、剣道以外にあまり無いでしょう。

柔道などは男女別で練習していますし、体重などによっても分けられている場合があります。

男女関係なく年をとっても続けられる
そういったところも剣道の良いところないのではないでしょうか。

なかなか勝てない、思うように上達しない

毎日一生懸命稽古しているのになかなか勝てない、思うように上達しない。
そうお悩みではありませんか?
それはもしかすると練習法が良くないのかも知れません。
間違った稽古を続けていると、上達しないばかりか悪い癖がついてしまう恐れすらあります。
思い切って稽古を見直して見ることで道が開けることもあります。
ここにご紹介する教材は、剣士としても師範としても、
日本を代表する先生による正しい練習法、上達法のDVDです。
普段指導を受けることの叶わない遠い存在である先生の教えを受ける事が出来ます。